再開発事業とは


 始めに

これからの街づくりは「都市再開発」抜きには考えられません。

街づくりを考えるとき、一軒一軒が個別に建て替えをするより、複数の土地をまとめて、一体的に建て替える方が、地域にとって、あるいは各権利者にとって、将来的にもよりよい街づくりが可能になります。
こうした街づくりを「都市再開発」と呼び、その代表的なものとしては都市再開発法に基づく「市街地再開発事業」がありますが、それ以外にも「優良建築物等整備事業」などの制度を利用した再開発や、等価交換事業、信託事業ビルなどの任意再開発も「都市再開発」に含まれます。国や地方公共団体は都市再開発による街づくりを支援しているため、良好な都市再開発には建築規制の緩和や補助金・融資・税制などの事業支援といった様々な恩典が与えられます。今我が国の街づくりは都市再開発を抜きに考えることはできないといえます。

 再開発の必要性

中心市街地の抱える諸問題

都市の中心商店街や駅前を始めとする中心市街地は、従来、都市の顔として、重要な役割を果たしてきました。
しかし、近年、モータリゼーションの進展、ライフスタイルの変化などによって、都市施設や商業施設の郊外化が進み、昔ながらの中心市街地の空洞化が進みつつあります。
中心市街地の空洞化は、都市活力そのものの衰退につながりかねない、重大な問題です。

 再開発のイメージ

■良質な住環境・都市環境を作り出す

  • 地域の新しい活力拠点の形成
  • 駅前広場などの公共施設や駐車場の整備
  • 良質な都市型住宅の供給と住環境の整備
  • 市民交流やにぎわいの創出に寄与する公益施設などの整備
  • 個性的なまちの顔づくり

イメージの拡大

■環境にやさしいまちづくり

  • 効率的な省エネルギー・省資源型の設備などを導入しやすい
  • 計画的に豊かな緑地を確保できる

イメージの拡大

■経済・市政への波及効果

  • 地域経済への多大な経済波及効果
  • 都市間競争力の向上
  • まちの財政基盤の強化
  • 市民と自治体の連帯感・信頼関係の醸成

 市街地再開発事業のしくみ

1.市街地再開発事業のしくみ

  • 敷地を共同化し、高度利用することにより、公共施設用地を生み出す。
  • 従前権利者の権利は、原則として等価で新しい再開発ビルの床に置き換えられる(権利床)。
  • 高度利用で新たに生み出された床(保留床)を処分し、事業費に充てる。

2.事業の種類

  • 第一種市街地再開発事業〈権利変換方式〉
     権利変換手続きにより、従前建物、土地所有者等の権利を再開発ビルの床に関する権利に原則として等価で変換する。
  • 第二種市街地再開発事業〈管理処分方式(用地買収方式)〉
     公共性・緊急性が著しく高い事業で、一旦施行地区内の建物・土地等を施行者が買収又は収用し、買収又は収用された者が希望すれば、その対償に代えて再開発ビルの床を与える。

3.施行者

 市街地再開発事業の施行者は、個人(第一種のみ施行)、組合(第一種のみ施行)、再開発会社、地方公共団体、都市再生機構、地方住宅供給公社等である。


 補助の概要

市街地再開発事業に関する国の補助には、
  • 調査設計計画費、除却整地費、共同施設整備費(駐車場を含む)など再開発ビルの整備に要する費用の一部に対する地方公共団体の補助に対する補助(地方公共団体施行の場合は直接補助となります。)
    [補助率 1/3]
  • 事業で整備される公共施設を管理する事となる地方公共団体が施行者に支払う負担金に対する補助
    [補助率 1/2等]

税金の優遇措置

    市街地再開発事業においては、権利変換についての財産の移動が無かったものとみなされ、所得税・法人税や不動産取得税はかかりません。これらの税の他、固定資産税や事業所税、登録免許税などにおいて各種優遇措置が講じられています。

その他の助成制度

    以上の補助金などの他に住宅金融支援機構、日本政策投資銀行の融資が有利な条件で受けられます。また、事業に関する補助金のうち、地方公共団体の負担分(いわゆる裏負担分)、地方公共団体施行の場合の事業資金などについては起債が認められています

「再開発で活力あふれる豊かなまちづくり」より抜粋

 市街地再開発事業の流れ

 市街地再開発事業は、公共団体による再開発の基本構想の策定や住民の再開発への気運の盛り上がりに始まり、都市計画決定−事業計画決定−権利変換計画(又は管理処分計画)決定という手続を経た上で、新たな建築物等の完成をみて終了することになる。


注) ★は、都市計画法、都市再開発法に基づいて、それぞれの段階において、案の縦覧等が行われ、権利者等の意見を聴取することとなっている。
※は、組合施行事業の場合。