1.企画主旨について
「若手まちづくりフォーム」は再開発業務に携わる20〜30代の若手担当者を対象とし、同世代の情報交換や人的交流を目的に開催しています。2013年度は「継続して議論することによる深い交流」、「参加者の負担」のバランスを考慮し、昨年に引き続き、基調講演を含む全3回の継続型グループワーク及び任意参加の小樽・札幌事例視察を企画いたしました。
都市を取り巻く社会環境が大きく変化している今日、次代のまちづくりを担う若手担当者には、これまでの制度や手法だけではない柔軟な発想が求められています。そこで、普段組織や事務局内で実務に携わり、多忙な日々を送っている若手担当者に、日常の業務から頭を切り離し、理想とする街や都市の姿について自由に語り合い、その上で、それを実現する為にどうするべきかを個別のテーマ毎にグループワークを通じて考える企画としました。
今回は29名の申し込みをいただき、各班10名程度(実行委員含む)に分かれてグループワークを行いました。
【開催概要】メインテーマ「理想の街について語ろう!」
『理想の街』とは?〜再開発実務者が考える理想の街〜 |
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東京大学 坂村教授 |
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日建設計総合研究所 石川理事 |
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【小テーマ(個別テーマ)】
1. 観光・景観形成:理想の街に求められる「観光」や「景観」の役割とは?
2. エリアマネジメント:理想の街のあり方とは?
3. マンション建替え:理想の街に求められる老朽化建物への対応とは? |
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第1回(10/3) |
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オリエンテーション |
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基調講演 |
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演 目: |
「今、まちづくりに求められていることは何か?」 |
講演者: |
東京大学 教授 坂村 健 様 |
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演 目: |
「東京は理想の街になれるか?」 |
講演者: |
日建総研 理事 上席研究員 石川 貴之 様 |
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グループワーク 〜若手実務者が考える『理想の街』像について議論〜 |
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第2回(10/17) |
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グループワーク 〜理想の街を小テーマに分かれて議論〜 |
小樽・札幌事例視察:11/1 |
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@講演・質疑応答 |
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「小樽市観光基本施策について」
講師:小樽市産業港湾部 観光振興室 主査 角澤 昌俊 様 |
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「小樽駅前地区再々開発について」
講師:大成建設株式会社 札幌支店 営業部 開発部長 中村 清一 様 |
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「札幌都心部の開発プロジェクトの概要について」
講師:株式会社北海道日建設計 都市設計室 主管 平下 貴博 様 升田 大輔 様 |
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A現地視察 |
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サンビルスクエア(再々開発ビル)」
小樽駅前第3ビル周辺地区第一種市街地再開発事業 |
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第3回(11/7) |
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グループワーク 〜理想の街を小テーマに分かれて議論〜 |
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成果発表 |
2.グループワーク実施報告
第1回は、まちづくりに関する講演に加え、新しい発想で議論をしてもらいたい、との思いから、再開発業界以外の方にも基調講演をお願いいたしました。東京大学教授で、コンピューターアーキテクチャ「TRON*プロジェクト」の提唱者である坂村健様からは「今、まちづくりに求められていることは何か?」と題し、コンピュータ要素を環境中に組み込むことによる公共施設管理手法など、まちづくりへの新しい視点となるお話をいただきました。
日建総研の石川貴之様からは「東京は理想の街になれるか?」と題し、東京の底力を引き出すためのアイデアについてお話をいただきました。
その後「観光・景観形成」・「エリアマネジメント」・「マンション建替え」の3つの小テーマに分かれ、講演を聞いての感想や理想の街について自由に議論を膨らませました。
第2回・第3回は、第1回に議論した理想の街を実現するために何ができるか、を小テーマごとに班に分かれて、グループワークを行いました。近隣の事例を視察する班もあるなど、積極的にテーマに取り組み、懇親会も含めて盛況の下終了しました。第1回目の基調講演講師として貴重なお話をいただきました、坂村様、石川様、各回の発表時に講評いただきました、当フォーラム実行委員OBで新日鉄興和不動産株式会社の松本様、一般財団法人首都圏不燃建築公社の河野様にはこの場を借りて心より御礼申し上げます。
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松本様 |
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河野様 |
*TRON 《 The Real-time Operating-system Nucleus 》身の回りのあらゆる場所にコンピューターや情報機器を遍在させ、相互に有機的に連携するユビキタスコンピューティングの構築を目指すプロジェクト。
3.事例視察(札幌・小樽)について
今回事例視察は、25年11月1日(金)北海道に赴き、「小樽駅前第3ビル周辺地区第一種市街地再開発事業」はじめ小樽・札幌地区を視察致しました。当日は特定業務代行者として本事業を推進した大成建設の札幌支店開発営業部長中村様より、事業の概要や課題等について、ご講演頂きました。1969年に都市再開発法が制定されてから既に40年以上が経過しており、老朽化した再開発ビルの建替え(再々開発)は、今後の街づくりにおいて重要な課題のひとつと言えます。既に容積を消化している上に解体工事費等が大きくなる傾向にある再々開発事業に対して、今後どのように取組んでいくかを考えさせられる大変貴重な機会となりました。
また当日は、小樽市の角澤様から「小樽市の観光施策」について、北海道日建設計の平下様、升田様から「札幌都心部の開発プロジェクトの概要」について、それぞれご講演頂き、北海道におけるまちづくりの様々な取組みについて、見識を深めることが出来ました。
視察終了後は、北海道Qの会の皆さまにもご参加頂いて懇親会を開催し、まちづくりに携わる若手同士として、情報交換や交流を深めました。
当日視察会の開催に際し会場の手配等ご協力頂きました、小樽駅前ビル株式会社代表取締役専務の浅村様をはじめ、ご多忙の中ご説明いただきました、小樽市の角澤様、大成建設の中村様、北海道日建設計の平下様、升田様、そして視察にご同行いただきました北海道Qの会の皆様に心より御礼申し上げます。
4.各班の成果発表について
最終回となった11月7日のグループワーク終了後、各班からこれまで議論された内容について発表がありました。
実行委員(平成25年度) |
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相鉄不動産株式会社 |
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上石 元直 |
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株式会社大林組 |
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上谷 孝介 |
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株式会社アール・アイ・エー |
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石原 久一郎 |
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三菱地所レジデンス株式会社 |
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加賀 貴史 |
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東京ガス株式会社 |
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後藤 幹雄 |
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前田建設工業株式会社 |
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春山 良平 |
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大成建設株式会社 |
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松橋 大作 |
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株式会社タカハ都市科学研究所 |
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安留 瑞木 |
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新日鉄興和不動産株式会社 |
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山下 恒 |
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株式会社日建設計 |
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山田 洋平 |
事務局 |
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東京ガス株式会社 |
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鈴木 暢恵 |
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