一般社団法人 再開発コーディネーター協会
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早わかりマンション建替え
2. マンション再生の選択肢

 マンション再生の選択肢は「建替え」以外に、新築時の性能を回復する「修繕」や耐震性能の改善を含め、建物の性能や機能を改善する「改修」があります。
 それぞれの実施については、管理組合の集会(総会)で「建物の区分所有等に関する法律」(以下「区分所有法」)に定められた決議が必要です。
 上記以外の再生の選択肢として、区分所有関係を解消し「マンションとその敷地を売却」する方法があります。
 これまで民法の共有物処分の原則から土地を共有する区分所有者全員の同意が必要でしたが、2014年に「マンションの建替え等の円滑化に関する法律※」(以下「マンション建替法」)が改正され、特定行政庁から除却の必要性の認定(要除却認定)を受けたマンションでは、容積率を緩和する制度が活用できるようになるとともに、その中で「特定要除却認定」を受けたマンションでは、法定の多数決割合により敷地の売却が可能になりました。
 これらのマンションの再生の選択肢の中からどの方法を選択するかは、マンションの老朽化の程度や耐震性能、指定容積率や高さ規制などの建築的な制約、それぞれの場合の工事費等の費用などを総合的に比較検討し、区分所有者の意向等を確認して判断することになります。

「修繕・改修」 「建替え」 「マンション敷地売却」 の比較検討チャート図

 マンションの再生を進める場合は、上記のように選択肢として考えられる「修繕・改修」「建替え」「マンション敷地売却」について、それぞれのメリット・デメリットや、区分所有者の経済的負担等を比較検討するところから始めます。
 建替えを選択する場合、自己負担での建替えが原則となりますが、建替えにより床面積が増加することで一定の余剰床が見込める場合は、余剰床を処分することにより事業費の軽減を図る事が可能です。
 次ページにあるように、建替えを実現する手法も含めて、各々のマンションの現状や立地、区分所有者の意向などを基に最も適切な手法を選ぶ事が重要です。

※再生手法の詳細はパンフ「早わかりマンション建替え」を参照ください。

→3.マンション建替えの方法と基本的な流れ